集英社文庫の新刊で 石田衣良の「娼年」 がでていたので購入。
う、薄い。すぐに読み終わってしまいました。娼婦+少年をあわせた言葉のとおり、20歳の男の子が身体を売る話です。
電車とかで読むと、周りの目をきにしちゃうくらいのエロさがありますが、決してフランス書院的なものではなくて、普通の男の子が普通に身体を売る話です。手を触れて、身の回りの事を話すだけでエクスタシーを迎えてしまう老婆。痛みでしか興奮を得られない男の子(小指を折られてエクスタシー!)などいろんな人がでてきます。意外にそういうことってあるのかもしれないなって思う一方で、それぞれが変態的(何?)なわけでなく、あくまでも普通に、やさしい視点で描かれているのが興味深いところでした。書評の才能0ですね。
氷点 をこのまえ読み終えて、ちょっと爽やかなのを読もうと思ってたのですが、全然違いましたね。興味があれば、ぜひ。
Monthly archives of “5月 2004”
キモイ
昨日ワインを飲みすぎて一日中気持ち悪かった。
こんな日は早く帰るに限ります。
古明地洋哉について
詩だけのエントリーを2つも流してしまいましたが、古明地(コメイジ)洋哉という一人のシンガーソングライターがいます。もうすばらしすぎです。とうとう日本にこんな人があらわれたか!って感じです。エリオット・スミスに捧げる曲もあったり(涙)、詩やメロディーのすばらしさといい、単なるシンガーソングライターを超えた、思い切っていっちゃうとジェフ・バックリィとかみたいな感じすらします。
オフィシャルサイトでいくつかの曲が視聴できますので興味があればぜひ。
うーん。やっぱ僕は暗い感じのがすきなんだろうか。青春パンクとか正直つらいっす。
欲望
何かを伝えたい時には
誰かに伝えたい時には
僕は無口になってしまう
何も言えなくなってしまう
強く伝えたい時ほど
強く伝えたい時ほど
僕は無口になってしまう
何も言えなくなってしまう
君を愛している
夜のつばさに抱かれて
震えが止まらないのさ
愛の深さに打たれて
立っていられないほどさ
”あなたがここにいてほしい
あなたがここにいてほしい”
今夜だけはそばにいて
どうかまともでいさせて
それを伝えたいがゆえに
もっともっと削ぎ落とすのさ
それを伝えたいがゆえに
もっともっと削ぎ落とすのさ
強く伝えたい時こそ
僕等は無口になってしまう
口に出すだけで
砕けてしまう願いもあるのさ
君を愛してゆく
古明地洋哉 「欲望」
想いが言葉に変わるとき
想いが言葉に変わるまで
その胸でしっかり抱いてやればいい
さなぎが蝶々に変わるまで
静かに見守ってあげればいい
言葉にならない
それは多分
本当のことを言おうとしてるせい
言葉にならない
それは多分
本当のことに近付いてるせいだよ
溜息が歌に変わるまで
孤独を突き詰めてやればいい
呪いが祈りに変わるまで
悲しみに抱かれて眠ればいい
喋りすぎたよ
それは多分
本当のことから遠ざかってるから
言葉にならないよ
それは多分
本当のことに近付いてるから
想いが言葉に変わるときには
きっと君に会いに行けるよ
想いが言葉に変わるときには
やっと君に会いに行けるよ
古明地洋哉 「想いが言葉に変わるとき」